【スポーツ栄養情報】セリア通信vol.37 カーボローディング

2008年5月13日

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皆さん、御元気ですか?

週末は寒さが戻って来て、暖房をつけたいくらいでした。

油断すると風邪をひきそうです。


すでに色々な大会の予選が始まっているようですね。

コンディショニングは上手くいっていますか?


先週は試合前の水分とエネルギー補給についての話でした。

食べ方、飲み方ひとつで、力の出し具合が変わって来るとしたら、ベストの方法を実践しない手はありません。


皆さんはカーボローディングという言葉を聞いたことがありますか?

もちろん!という返事が聴こえてきそうですね。

今週はそのカーボローディングについての特集です。


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│"ー"│カーボローディングについての疑問質問
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大事な大会はもちろん、日々の本練習を充実させるために、カーボローディングでカラダのエネルギータンクを満タンにしていますか?

◇カーボローディングとは◇◆◇……・━━━…・┿

カーボ = 炭水化物(カーボハイドレイトcarbohydrate )

ローディング = 詰め込む(loading)

つまり「炭水化物を身体に詰め込むこと」という意味です。

炭水化物は消化吸収されたのち、肝臓と筋肉にグリコーゲンという形で貯えられ、運動のエネルギー源となります。ですから、

「グリコーゲンをより多く筋肉や肝臓に貯えること、また、それを目的とした食事方法」

として理解して下さい。

グリコーゲンローディングという言葉が使われる場合もあります。

◇カーボローディングについての疑問質問◇◆◇……・━━━…・┿

Q 短距離にも必要ですか。

A ある高校の短距離選手から質問です。長距離と比べて一瞬で終わってしまいますが、短距離やフィールド種目にもカーボローディングは必要なのでしょうか?という内容でした。

答えは「イエス」レースは数秒のことかも知れませんが、ウォーミングアップや調整練習でエネルギーをかなり費やします。

本番の一瞬に集中するためには、余力を持って本番を迎えられるようにするべきです。


Q 試合当日の食事はどうしたらよいでしょうか。

A 先ず朝食の主食を決めましょう。ご飯、パン、麺類の中から自分に合うものを探し出すのです。

試合を想定しながら、普段の日に色々試し、自分に最もフィットする食事を見つけて下さい。

私は学生時代、ソフト麺の様に柔らかく茹でた大盛りスパゲティーと決めていました。

ただ、若い時の様に量を食べられなくなった最近では、雑穀米を柔らかめに炊いています。

雑穀米は少量でも腹持ちが良くビタミンB群も補えるので、レース後半のスタミナも維持出来ると感じています。

次におかずです。ポイントは消化を助ける働きや、カラダを温める働きのある食材を選ぶことです。

私の場合、スパゲティーにはツナ缶と大根おろしと梅肉の和え物を合わせました。

ツナ缶のタンパク質にはウォーミングアップ効果があります。

梅肉にはクエン酸が豊富に含まれているので、グリコーゲンの貯蔵効率を高めます。

大根おろしは消化を助け、胃腸の働きを整えます。

パン食なら、ハム、オレンジジュースかキウイフルーツ、グリーンサラダなどの組み合わせが考えられますね。

以前紹介したラグビーチームでは、朝食の力うどんとおにぎりに、かまぼこや鶏肉、大根おろしや梅干しをトッピングしています。

自分にとってベストな組み合わせが見つかれば、それだけで安心感が違います。


Q エネルギー補給と言えば甘いもの、というイメージがありますが、本当ですか?

A マラソンなど試合時間の長い場合に備えて、大福やカステラなどを大量に食べる人がいますが、これは要注意です。砂糖を大量に摂ると血糖値が急激に上昇します。このバランスを整えようと大量のインシュリンが一気に分泌されるため、低血糖状態になります。

その結果、力が入らなくなったり、気分が悪くなったりすることがあるのです。

レース直前にエネルギー補給をしようとチョコレートなどの甘いものを食べ、失敗した人もいます。

甘い物はせいぜい試合の1時間前までにして下さい。

直前に口にするのであればバナナやオレンジジュースが良いでしょう。



カーボローディングは正しく行なえば効果がありますが、方法を間違えるとかえって危険です。

そして、日常の練習の質を高めるためには、毎日の食事が大切だということをくれぐれもお忘れなく。

試合当日であっても、日常食にプラスアルファする程度で良いのです。

その為にも日頃から食事への意識を高めて欲しいと思っています。


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カーボローディングは長距離選手やスタミナ勝負の競技の為だけではないんですね。

正しくやらないと体調を崩すそうですから、皆さん、しっかり勉強してから実践して下さいね。

山根さんへの質問があれば、いつでもお寄せ下さい。喜んでお答えしますよね?山根さん!



★山根氏のつぶやき☆★──────────────────────────────────☆

野球少年だった僕にはインターハイやインカレはもちろん、オリンピックは全く縁がないものだと思っていた。今、こうして陸上競技に関わるようになってみて改めてそうした世界に通じる舞台がある君たちを羨ましく思う。長距離に目覚めた24年前の夏、初めて見たロサンゼルス五輪はそれまでとはまったく価値の異なる大会だった。長野の合宿先で特別に時間をもらって瀬古選手の走りに夢中になったことを思い出す。今度生まれ変わったら・・・。

絶対にオリンピックに行くぞ!

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次も人間に生まれ変われるとイイですね。(笑)

夢を追い続けている男の人はステキです。

私も幼い頃、スポーツ選手を夢見た時がありましたが、今は「そうでなくて良かった」と思っています。

何故かって? 見かけによらず(?)チキンハートなんです。

何をやってもそれって致命傷なんですけどね・・・トホホ。


皆さんの朗報が聞ける事を楽しみにしています♪

頑張って下さいね〜。


それではまた来週。


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