【 セリア通信 vol.88 】水分の摂り過ぎに注意

2009年5月5日

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皆さん、こんにちは。

GWの真っ最中ですが、いかがお過ごしですか?

この辺りは大きな農家も多くて、とてつもなく立派な鯉のぼりが、堂々と風になびく姿があちこちで見られます。

早苗田と新緑に映えて、美しい風景の一部となっています。


さまざまな試合会場も、良いお天気に恵まれていることでしょう。

気温もずいぶん上がっていますから、水分補給も大切ですね。

その水分補給なのですが、飲み方によっては、カラダに負担を与えてしまう場合もあるようです。

今週は補給すべき水分について、山根さんからのアドバイスです。


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│"ー"│ 水分の摂り過ぎに注意
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まだまだ寒暖の差がありますが、皆さんお元気ですか。

暦の上ではいよいよ初夏。先週、親しい関取から夏場所の番付が届きました。

今頃は浴衣姿に鬢付け油の香りを漂わせて両国界隈を闊歩していることでしょう。

彼らが、幟(のぼり)の揺れる国技館へと消えていく後ろ姿は、まさに江戸の風情です。

最近では相撲ファンにも外国の方が目立つようになりました。

人一倍大きなカラダで暑がりの関取たちが、スポーツドリンクを飲む姿はあまり見たことがありません。

柄杓(ひしゃく)の水くらいでしょうか。お相撲さんは清めの塩を撒き、手をなめていますね。

稽古で大汗をかいている時に、あの塩が結構役に立っているようです。

◇運動選手は濃い味が好き?◇◆◇……・━━━…・┿

選手の保護者からこんなご質問を頂きます。

「子供が料理に醤油をかけて味を濃くするのですが、大丈夫でしょうか」

「カラダのために薄味にしているのですが、どうでしょうか」

腎臓が体内のナトリウムバランスを巧みに調節しており、水分や塩分の多少の過不足はほとんど影響ありません。

ただし、運動選手は汗で相当量のナトリウムが体外に排泄されてしまうので、塩分はしっかり摂るべきでしょう。

濃い味を欲するのはカラダの防衛本能が働いているからだと思われます。

◇運動後には塩分補給を◇◆◇……・━━━…・┿

血液中のナトリウム濃度は生命の維持に深く関与しています。カラダは常にナトリウム濃度を一定に保とうと監視し、摂取と排泄のバランスをとるよう体内の各器官に働きかけます。

運動後に塩分を補給せずに放置してしまうと血液中のナトリウム濃度を維持するために血液量が減ります。

すると低血圧状態になり、酷い時には心停止などの危険な状態に陥ることもあります。

運動後、先生の話を聞いている最中にふらついて倒れてしまう選手がいますね。

起立性脳貧血でクラクラしているのでしょう。これも低血圧から起こる症例として挙げられます。

◇長距離選手は塩分補給を◇◆◇……・━━━…・┿

長距離選手は低血圧気味の人が多いので、大量に発汗した後や処暑でのトレーニング後はしっかり塩分補給をして下さい。スポーツドリンクにはナトリウムを含んだものが多いのですが、量が知れています。

出来れば「岩塩」「海水塩」などの天然塩を用意しておきましょう。塩をなめるのが苦手という方にはセリアロブをおススメします。頭がふらついたり、熱がこもってしまったり、手足が冷たくなってしびれてきたりした時には一口頬張ってみてください。

◇スポーツドリンクの飲み過ぎに注意◇◆◇……・━━━…・┿

スポーツドリンクの飲み過ぎによる低ナトリウム血症が話題になっています。

脱水や熱中症予防を意識して競技中に水分補給をするのはとても良いことです。

ところが、体内の水分調節をしてくれる腎臓の処理能力を超えた大量の水分を飲み続けると、血液中のナトリウム濃度が下がってしまい低ナトリウム血症を発症します。

その結果、意識錯乱・昏睡・筋肉の痙攣(けいれん)・発作などが起こり、ひどい場合には死に至ることもあります。

先にも触れたようにスポーツドリンクにはナトリウムも配合されていますが、最近の調査報告によるとゼリー飲料やスポーツドリンクの飲み過ぎが低ナトリウム血症を誘発していることが分かってきました。

腎機能を上回るほど飲んでいる選手が増えているのでしょう。「過ぎたるは及ばざるがごとし」とはよく言ったものです。

◇宣伝文句に隠されたワナ◇◆◇……・━━━…・┿

厳密に考えれば、どの製品も一長一短で、スポーツのあらゆる状況をカバー出来る訳ではありません。

現代の若きアスリートたちは何の違和感も感じずに、ゼリー飲料やスポーツドリンクを日常的に愛飲しているようです。今、口にしているものがカラダの中でどのように機能するのか理解していますか? 

CMやタレント広告に踊らされてはいませんか。自分のカラダの声を聞いて正しいものを正しいタイミングで適量摂る知恵を身につけましょう。メーカーの狙いは、機能性より「もう一度飲みたい味」を作る事にあるのです。

カロリーオフなど、安心感を誘う宣伝文句には、大量消費させようとする狙いがあるのです。

お相撲さんのように「水」と「塩」で加減を調節するくらいの方が、カラダには優しいのです。


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自動販売機やコンビニなどでは、本当に多くの種類のドリンクが売られています。

カラダに良い、とどの製品も宣伝していますが、飲みやすいからと言って飲み過ぎたら、低ナトリウム血症や糖分過多になってしまうんですね。

スポーツドリンクなら大丈夫、と思い込まないようにして下さいね。


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┗■┓山さんのアスリート御膳【 オージービーフのしぐれ煮 】   ┏■┛
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オーストラリア大好き人間の私がおススメする牛肉は、もちろんオージービーフです。

豪州産は、赤身がしっかりしていて脂肪が少なく、とてもヘルシー。しぐれ煮にすれば旨味も十分に引き出せます。日持ちも良く、お弁当にも安心ですので、作り置きしてみてはいかがでしょう。

牛肉の赤身はヘム鉄もタンパク質も豊富ですから、貧血予防には最適です。

ゴマ油を熱したお鍋に牛肉のスライスを一気に入れます。砂糖(お好みで加減)、塩少々、おろし生姜(多めに)、醤油とみりんを一対一の割合で入れ、煮汁が無くなるまで中火でかき回します。

美味しそうな照りが出てきたら火を止めます。食欲をかき立てる一品になること間違いなしです。



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オージービーフというばステーキ、というイメージがありますが、しぐれ煮のように和風な味付けもイケるんですね。

鉄分補給が大切なアスリートにはもってこいの食材です。


いよいよシーズン真っ只中に突入しますが、五月病の季節でもあります。

色んな悩みを抱える時期でもあるかもしれません。

自分独りで悩み込んでしまう前に、身近な誰かに話してみましょう。

話を聞いてもらうだけでも、気が楽になるはずです。心も健康でないと、カラダも動きません。


それでは、この素晴らしい季節を元気に過ごして下さい!

また来週。


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