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No.13


ほんとに知ってる?

ミネラル総集編

厚生省は、必須微量ミネラルを栄養所要量の項目に加える事に決定しました。初めは参考値としての扱いですが、この発表に併せてサプリメントに限らず様々な食品にミネラルが添加されることが考えられます。現代の食生活の乱れはミネラル不足を招いていますから、企業がマスコミを利用して、消費者の危機感を煽り立て不完全な商品を氾濫させることが心配されます。 ミネラルは体の中で大変重要な働きをしますが、比較的多量に必要とされるカルシウムや鉄分などを除いては、少量で人体に害を与えるものがほとんどです。体調不良だけではなく死に至らせる恐れさえあります。その摂取には正しい知識が必要なのです。
特にスポーツ選手はミネラルの補給に敏感なため、危機感を植え付けられやすいので十分に注意して下さい。ミネラルを強化した酵母(イースト)やそれを原料にしたサプリメントは避けるべきです。酵母を培養するとき、そのエサとして鉄分やマグネシウム、亜鉛、セレン(セレニウム)などを強化しますが、酵母はそれらのミネラルを化学合成のまま保持してしまうのです。他にも危険性の高いものが出回る恐れがありますので安易に使用しない事です。
栄養後進国といわれ、米国からの圧力を受けながら微量ミネラルを所要量に加えた日本は、当然のように米国のサプリメントもなし崩しに認めていくでしょう。そのほとんどが化学合成であり、過剰症の危険がある事を忘れないで下さい。それだけで有効なサプリメントなどありません。食品から補給するミネラルであれば、互いに影響し合っているので過剰症の心配はないのです。食材のバランスを考え、調理法を工夫して食事からとるように心掛けて下さい。