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■╋■╋━ vol.16 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2007/12/18 ━━━━


前ページ:本番に向けて5<ウォーミングアップ>
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グンと寒くなって来ましたね。

皆さん、御元気でしょうか?


最近、ジョギング中、すぐに歩きたくなってしまって、体力が落ちたなぁ・・・とガッカリしていたのですが、原因が分かりました。

シューズです。カカトが見事にすり減っていました。

早速、新品に変えてみたら、すっかり走りやすくなりました。

身体を安心してシューズに任せられるってイイですね。

私はトレイルランニング用のシューズを履いています。

ソールが厚く、足腰への負担が少ないのです。

特に、ウエイトオーバー気味の方や、ロード練習が多い方、LSD(長くゆっくり沢山走る)の時などにオススメです。


ゴツクて重くて、始めは足が思う様に動かない感じがしますが、毎日履いていると、疲れ方が違うのに気づきます。

走っていて何だか疲れやすい、という方は、シューズが古くなっていないか、チェックしてみて下さいね。



さてさて、本番前のコンディショニングについて、今日が最終回です。

もう結果が出てしまった皆さんも、次への準備として活かして下さいね。

それでは山根さん、お願いしま〜す。


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みなさん、いよいよ試合ですね。持てる力が十分発揮されますよう心からお祈りしています。

さまざまな角度からコンディショニングについてお話しして来ましたが、最終回は『エネルギー補給』です。

マラソンやトライアスロンはもちろん、どんな競技も試合当日はかなりの運動量になります。

ウォーミングアップから緊張感が違いますから精神的にも疲れますね。

そこでエネルギータンクを満タンにする方法として皆さんもよく御存知のカーボローディングなど、直前の栄養摂取について考えてみましょう。


◆グリコーゲンローディング(カーボローディング)◆◇◆……・━━━…・┿

トレーニングや競技などの途中でスタミナが切れる一つの原因は、肝臓と筋肉のグリコーゲン貯蔵が極度に滅って底をつくことにあります。

トレーニング時間が二時間以上になったり、トレーニング内容がハードな場合、グリコーゲン切れがおこり、血糖値が通常以下に下がって、スタミナもやる気も失われてしまいます。

グリコーゲンは体脂肪とちがって、肝臓や筋肉に貯蔵できる量が少ないので、多量に貯蔵するために、特別な食事と運動の組み合わせが必要です。

とくにマラソンランナーなどの長距離種目の選手が行っている食事法をグリコーゲン・ローディングといいます。


◆成長期ジュニア選手や男子は簡易法で◆◇◆……・━━━…・┿

・始めてグリコーゲンローディングを試みる選手

・筋肉量の多い選手

・基礎代謝の高い男子

・新陳代謝の活発な成長期のアスリート

このような皆さんには簡易法をお勧めします。

グリコーゲンローディング簡易法
=普通食(−タンパク質・脂質)+ご飯・パン・麺類・芋類・果物


厳密な方法(古典法)では、タンパク質や炭水化物の摂取量が極端なので、身体に負担がかかったり、栄養のアンバランスから精神的に不安定になる場合があります。

ただでさえ脳がフル回転している時ですから、脳の栄養補給も欠かせません。

試合前3日ぐらいまではごく普通の食事をして下さい。

その後、当日まではタンパク質や揚げ物などを控えめにし、ご飯、パン、芋類、果物などを豊富に取り入れたメニューにしましょう。

私の担当するラグビーチームでは、普通食から肉類などの量を減らします。

その代わり、副菜にジャガイモやサツマイモ・カボチャ、パスタ類などを盛り沢山にします。


※ グリコーゲン
グルコース(ブドウ糖)が沢山つながってグリコーゲンになります。
主に肝臓と筋肉に貯えられます。脂肪よりエネルギーに変わり易いのですが、備蓄量には限りがあり、せいぜい2000kcal程度しかありません。
ちなみにフルマラソンで消費するエネルギーは約2500kcalです。
大きなパワーを繰り返し発揮する競技などは消耗も激しく、グリコーゲン量が後半のスタミナに大きな影響を与えることが知られています。

※ グリコーゲンローディング(古典法)
1960年代に考案された方法です。試合の一週間前に激しいトレーニングを行い筋肉中のグリコーゲンを枯渇させます。
その後、3日間は高タンパク質で低炭水化物食を摂取します。
残りの3日間は逆に低タンパク質、高炭水化物食を摂ることによって、筋肉中のグリコーゲン量を通常の約2倍にする方法です。
これに対し簡易法でも効果が十分だということが分かっています。



◆当日の注意◆◇◆……・━━━…・┿

最も神経過敏な時、精神面が身体の状態にも影響してきます。

個人差がありますから、自分の体質や好みに合わせて、当日の朝食として最適なメニューを探しておきましょう。

一般的には、前日までと同様、高炭水化物食をお勧めします。

ミカンや梅干しに含まれる酸味の成分であるクエン酸は、グリコーゲンの貯蔵を促しますのでお勧めします。

芋類や乳製品はガスが溜まりやすいので体質に合わない人は控えましょう。

試合前2〜3時間が目安になります。私の場合は、白米と玄米を1対1の割合でご飯を炊きます。

玄米のビタミンB群がエネルギー効率を高めてくれることが実感できるからです。

クエン酸、ビタミンC、ビタミンB群の補給にはサプリメントの利用も便利です。


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私はグリコーゲン・ローディングの経験はないのですが、これは正しい知識が必要だな、と感じました。

食事をコントロールするというのは、ストレスを伴うものなので、それでなくても、本番前でナーバスになっているのに、余計イライラが増してしまう事になりかねません。

はっきりした目的と正しい方法が頭に入っていることが大切ですね。


★☆山根さんから一言☆★───────────────────────────────────☆

会社のすぐ近くの農道で箱根駅伝やニューイヤー駅伝に出場する選手たちが練習するようになった。

以前は海沿いの波乗り道路が練習コースだったが、交通量が増え安全を求めてたんぼ道を選んだそうだ。

温暖な気候と平坦でしかもメリハリのあるところが駅伝やマラソンの調整練習に好まれている。

一周約8キロ。昔なら一緒に走ってみたいと思っただろう。

今は、驚くペースで周回を重ねる選手たちの背を羨ましく眺めるばかりだ。

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一流の選手が走る姿って美しいですよね。

まるで重力を感じていないかのような軽い足運び・・・

スーッと目の前を通り過ぎるのを、ウットリしながら見送ってしまいます。

そして翌日、そのイメージを浮べながら走ってみますが、現実はあまりにも厳しいのでありました。(笑)

せめてイメージだけでも、一流でいきたいものです。



試合直前の皆さん、蔭ながら応援していますから、頑張って来て下さい!

良い結果が出せた暁には、ぜひぜひ報告して下さいね。

楽しみにしています。


それではまた来週まで御元気で。


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