疲労骨折を防ぐには(症状と対策1)【セリア通信vol.731】

2021年8月31日

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皆さん、お元気ですか?
 
 ”思うように走れない”
 そんな悩みに苦しんでいる
 ランナーからのご相談が急増しています。

 血液検査結果に見る共通点は
 1、CK(CPK)が高い
 2、GOT(AST)が高いことです。

 CK(CPK)はクレアチンホスホキナーゼのこと。
 筋肉などの組織破壊が大きいときに高い値を示します
 GOT(AST)は肝細胞や心臓、筋肉、赤血球などに含まれる酵素です。
 筋肉や血液などの組織破壊が進行したり、肝臓が働き詰めになると高まります

 つまり、答えは過労(オーバートレーニング)です。

 運動量に見合った栄養や休養がとれていないことが明らかですね。
 人一倍の頑張り屋さんで、練習はいつも全力を出し切ってしまい、
 それでいて上手に休めない人に多く見られる症状です。

 長距離選手って、ほんとうに真面目なんですね!

 今、あなたにとって一番大事なのは栄養と休養をとることです。
 しっかり食べて、上手に休んで元気を取り戻しましょう!
   
  ◆◇本日のメニュー◇◆

 1 疲労骨折を防ぐには(症例と対策1)
 2 山内の食事栄養プチ情報【カツオの旬はいつ?】
 3 陸上雑感【しっかり食べてみませんか!?】

 高校生になると急増する疲労骨折。
 次に、どんな状況で発症しているのか?
 一緒に考えてみましょう。

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     疲労骨折を防ぐには(症例と対策1)
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 ◆体幹の弱さが原因?◆

 体幹の筋力が弱く、
 腰が落ちてしまっていて
 フォームが前傾気味となったまま
 心肺の強さだけで走ってしまうジュニアランナーには
 疲労骨折が多く見られます。
 
 それはランニングフォームが不安定なために
 接地やキックの際、下肢に大きなストレスが生じるからです。
 その衝撃が骨を直撃しやすい走りを続けていると疲労骨折を発症します。

 ◆ランニングフォームを形成しよう◆

 ジュニアランナーにとって
 ランニングフォームを形成することはもっとも重要です。

 その理由は次の通りです。

 ①滑らかな走りが身に付く
 ②切れのあるスピードが身に付く
 ③必要な筋力や柔軟性が身に付く
 ④カラダへの衝撃が軽減される
 
 このようにフォームの安定は無駄のない走りを実現し、
 持久力やスピードの開発を推進すると同時に
 カラダへの負担を減らし、
 疲労骨折などのリスクを軽減するのです。
 これこそが上のステージ(練習の質と量が増える)で走る際に
 大きな支えとなってくれることでしょう。

 ◆臀部や腰部のこり、狭まる稼働域◆

 無理のない安定したフォームが形成されていないのに走り込み過ぎてしまうと
 知らず知らずのうちにお尻や腰に”疲労=はり・こり”が蓄積します。
 このような状態になると股関節の稼働域が狭まってしまい
 骨盤と大腿骨をつなぐ筋肉群(インナーマッスル)に
 過度な力をかけるようになります

 そのために未だ発育途上にある弱い骨が
 直接的に強い力で引っぱられるため
 恥骨や大腿骨との接合部に
 疲労骨折が発症します。

 また、お尻や腰のはりが続くと”腰椎(ようつい)分離症”をも引き起こしかねません。
 お尻や腰が異常に張っていたり、重いなぁと感じたら
 早めに指導者に相談し、走る練習を軽めにしたり
 信頼する治療院に行ってみましょう。

 ※腰椎分離症とは:第5腰椎に発症する疲労骨折の一種。
 
 ◆股関節の柔軟性を保持しよう◆

 近年、骨盤と大腿骨をつなぐインナーマッスルの柔軟性を高め、
 股関節の動きを滑らかにするための補強やストレッチを
 多くのトップチームで取り入れています。
 それはストライドを伸ばしたり、
 下肢の動きを滑らかにするばかりではなく
 疲労骨折や肉離れなどの故障リスクを軽減するからです。

 インナーマッスルは手で直接触れることが出来ませんね。
 そのため指圧やマッサージではなかなかほぐせません。
 だからこそ補強やストレッチなどで稼働域を広げ、
 柔軟性を保持することはとても大切なのです。

 今週は近年増加している大腿骨などの疲労骨折について解説しました。
 次回は脛(すね)や足の疲労骨折について解説します。
 
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 ::: 山内の食事栄養プチ情報【カツオの旬はいつ?】 :::

 今までずっとカツオの旬は初夏だと思っていました。
 でも、じつは秋にも旬を迎えるのをご存知でしたか?

 初夏の初ガツオはさっぱりした味わいなのに比べ、
 秋の戻りカツオは脂がのっていて濃厚な味わいです。

 「脂!? 嫌だな~」
 って思っているアナタ!

 カツオの脂はDHA・EPAというカラダに良い脂なのです。
 DHAは脳や神経の機能を向上させ
 EPAは血液の流れを良くし、
 炎症緩和・疲労回復・持久力向上も期待されます。

 ほかにもたんぱく質や鉄分(吸収率が高く副作用の無いヘム鉄)、
 ビタミンや疲労回復成分”アンセリン”も含んでおり
 アスリートには嬉しすぎる食材です。

 刺身、タタキ、煮物、ステーキ。
 色々な調理法でお楽しみ下さい!
 (山内)

 ::: 陸上雑感【しっかり食べてみませんか!?】 :::

 体脂肪率が10%を切っている
 女性ランナーの皆さんへお願いがあります。
 1週間で良いので、ご飯をしっかり食べてみてください!
 場合によっては体重は微増するかも知れません。
 でも、あなたがきっと思っていた以上に
 良いタイムで走れることでしょう。

 皆さんはきっと必要エネルギー不足に陥っています。
 その状態では本来の走りは出来ません。
 駄目だったら元に戻せば良いのです。
 ぜひ、試してみてください。
 よろしくお願いします!
  (山根)
 
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 さぁ、いよいよ9月、秋のシーズンです!
 これからものを言うのが調整力。
 狙ったレースに合わせて
 体調を整えましょう。
 そのためにも今一度、生活を正しましょうね。

 では、また来週。

 
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