ランナーと生活その2:食事のマネジメント【セリア通信 vol.968】

2026年3月17日

前ページ:ランナーと生活その1:目覚めのマネジメント
後ページ:ランナーと生活その3:眠りのマネジメント

皆さん、お元気ですか?

私は毎朝のランニングを日課にしていますが、必ず「走り出す1時間前」には起床するようにしています。
まずは入念に体調を確認し、「今日はどう走るのがベストか」と自分の体と相談しながらスタートを切るためです。なかでも特に気になるのが、お腹の調子。これってきっと、ランナーなら誰もが共感してくれる「あるある」ですよね!
私の走るコースは都会と違って、ただただ田んぼ道が広がるばかり。トイレがある場所も限られています。「いざという時にたどり着ける保証がない……」という緊張感も、早めの準備を後押ししているのかもしれません(笑)

こうした「1時間前から準備する」という考え方や習慣は、私の原点である野球部時代に培われたもので、今でも本当に感謝しています。その習慣が染み付いているせいか、仕事でもプライベートの待ち合わせでも、 1時間前には着いていないとどうも不安になってしまうのです。しかし、これまで一度も遅刻をしたことがないのは、この「1時間前の余裕」が身についているおかげに他なりません。

◆◇本日のメニュー◇◆

1 ランナーと生活 その2 食事のマネジメント
2 セリアスタッフの舞台裏【かがわマラソン】
3 陸上雑感【トレンド】

大学で競技をされる選手のほとんどが寮生活を送りますね。
居住空間が保証されていて食事まで提供される環境は素晴らしいです。
だからといって全員が良い状態で学生生活・競技生活を送れるとは限りません。
その差が生じるのが、「あなたに任された食事」にあるのかもしれません…。

ランナーと生活 その1 食事のマネジメント

◆①大学生ランナーが陥る「食事の空白地帯」◆

「自律した生活」の土台は、日々の食事にこそあります。
しかし、これまで多くの大学生ランナーと接してきて、非常に危惧していることがあります。それは、練習時間以外の時間帯における「食事の空白地帯」です。

特に問題なのが、「間食」と「昼食」の摂り方です。
授業の合間や練習前、つい手軽な菓子パンやスナック菓子、甘いジュースで小腹を満たしていませんか?
これらは血糖値を急激に上げ下げさせ、かえって疲労感を与え、集中力を低下させます。
「空腹感がないから大丈夫」ではなく、その間食が「筋肉や血液の材料になるのか?」という視点が抜け落ちている選手が少なくありません。

◆②偏りがちな「昼食(コンビニ・学食)」◆

大学生の昼食は、どうしてもラーメンや丼もの、あるいはコンビニのパンやおにぎりといった「炭水化物のみ」の偏食になりがちです。 ランナーにとってエネルギー源となる糖質は不可欠ですが、それをエネルギーに変えるためのビタミンや、ダメージを受けたカラダを修復するタンパク質が不足していれば、 どんなに走っても「走れば走るほどカラダが削られる」という悪循環に陥ってしまいます。

こうした「間食でのごまかし」や「昼食の偏り」を繰り返していると、数字には表れない栄養不足(潜在的な鉄欠乏やエネルギー不足)が進行します。 「最近、練習の後半で粘れない」「理由もなくカラダが重い」とかんじるなら、それは練習不足ではなく、こうした日中の食生活の乱れが原因かもしれません。

◆③栄養失調が招くトラブル◆

「お腹がいっぱいなら、エネルギーは足りている」と考えるのは大きな間違いです。糖質や脂質という「燃料」だけあっても、 それを効率よく燃やしてエネルギーに変え、さらに傷ついた細胞を修復するための「ビタミン」「ミネラル」という潤滑油がなければ、カラダは動かなくなります。

例えば、お腹いっぱいでも、次のような栄養が不足しているケースが多いのです。

1、マグネシウム不足による「エネルギーの不完全燃焼」
マグネシウムは、体内でエネルギー(ATP)を作る際に不可欠なミネラルです。
これが不足すると、どんなに昼食で炭水化物を摂っても、それを走るためのパワーに変換できません。
さらに筋肉が硬くなりやすく、足がつったり、肉離れを起こしたりする原因にもなります。

2、鉄分不足による「酸欠状態」
激しい練習を繰り返すランナーは、足の裏の衝撃で赤血球が壊れたり、汗とともに鉄分が失われます。
昼食や間食で鉄分を意識しない生活は、自分から「酸素を運べないカラダ(貧血)」を作っている様なものです。
これらは、血液検査の結果に出てからでは遅いのです。「食事の空白地帯」で何を口にするか。その一回一回の選択が、あなたの細胞を「走れる状態」に保てるかどうかの分かれ道になります。

◆④食事の選択こそが、あなたの「志」の高さなのです◆

「食事の空白地帯」で何を選ぶか。それは、誰も見ていないところで、あなたが自分自身の夢に対してどれほど誠実であるかを問う場所でもあります。

一流のランナーとして、あるべき理想の姿。それは、ただ速く走る人ではなく、自分のカラダを「最高の精密機械」として捉え、その維持管理に一切の妥協をしない「自己管理のプロフェッショナル」であることです。

目の前の菓子パンひとつ、ジュース一本を手に取る前に、一度自分に問いかけてみてください。「この選択は、目標とする自分にふさわしいだろうか?」と。

こうした一回一回の小さなマネジメントの積み重ねが、土壇場での粘り強さ、故障を寄せ付けないタフなカラダ、そして何より「自分はこれだけ準備してきた」という揺るぎない自信へと変わります。

食事をマネジメントする力は、そのまま自分の人生を切り拓く力になります。誰かに管理されるフェーズを卒業し、自らの意志で「心身の材料」を選び抜ける自律したランナーへと成長していってください。

あなたの、その一食一食のこだわりが、必ずや輝かしいゴールへと繋がることを、私は確信しています。

::: セリアスタッフの舞台裏【かがわマラソン】 :::

先週末、私の地元である香川県高松市で開催された「かがわマラソン」を走ってきました。

準備万端で自信を持って臨んだのですが、結果は想定していた3時間を大きく上回る3時間12分でのゴールとなりました。
とはいえ、落ち込んではいません。
むしろ、実際に走って失敗したことで、多くの気づきを得ることができました。
おそらく次にフルマラソンを走る機会があれば、今回よりも良い走りができるはずです。

それにしても、かがわマラソンは第1回とは思えないほど、おもてなしや大会運営が素晴らしかったです。
セリア通信の読者でフルマラソンを走られている方がいらっしゃいましたら、来年のかがわマラソンに出場されてはいかがでしょうか?
(山内)

::: 陸上雑感【トレンド】 :::

この春、高校を卒業された選手から、晴れ姿の写真が届きました。
その成長の早さに目を細めていたのですが、ふと目に留まったものに釘付けになりました。
なんと、頭に「ティアラ」が輝いているではありませんか?

かつて、女子学生の袴姿が定着した時にも驚きましたが、今回はそれ以上の衝撃です。
私の高校時代、学ランに学帽を被っていた頃から早50年・・・。

思えば当時の日本には、スポーツドリンクも、テーピングも、ましてやアシックス(当時はまだオニツカでしたね)も一般的ではありませんでした。

時代の変化とともに、陸上選手の装いや環境はこれからも進化し続けるのでしょう。
私も、せめて専門の「スポーツ栄養」の分野だけは、時代の最先端から取り残されないよう、研鑽を積み続けたいと思います。

* * * * * * * * * * * * * * * *

選手世代のトレンドにも敏感でいなければと思う今日この頃です。

では、また来週。


前ページ:ランナーと生活その1:目覚めのマネジメント
後ページ:ランナーと生活その3:眠りのマネジメント


セリアのご注文、ご相談はLINEからも受け付けております。
友だち追加


 今までのセリア通信はこちらから


 セリア通信の登録(無料)はこちらから


 御注文はホームページから